「ICTを活用した遠隔地からの死亡診断with看護師」制度?の中間まとめ

先日の学会にあわせて開催した研修セミナーでは厚生労働省のご担当者にお出でいただき、「ICTを活用した死亡診断に関わる看護師研修」制度について丁寧なご説明をいただきました。
その結果を私なりにまとめるとタイトルに示したような制度であることがよくわかりました。

講演の資料に加えて、ガイドライン自体も配布しましたので、参加者のみなさんも資料をよく読んで頂き、質疑もかなり活発に行われました。
ガイドラインへの質疑を大別すると、
「条件が厳しいので制度が利用できるのは離島などに限られそうだが、必要とされているのは特養などの施設など別の所ではないのか?」
「実施にあたっての費用が診療報酬等でカバーされるのか?必要な機器は誰が用意するのか?」
といった点であったかと思います。
座長をしていた私からも
「人的資源の乏しい離島の看護師が研修を受ける場合、代理の人員を用意するなどの手立てが必要ではないか?」や「除外基準に反して進めてしまった場合などの責任はどうなるのか」について質問をしました。

あくまでも私なりの理解ですが、厚生労働省の中でもこれらについてはかなり議論され、関係各所からの意見も踏まえた結果が今回のガイドラインといえるようです。まずはここから始めようということかと思いますが、今後の多死の状況を考えると、今回のような遠隔で医師が診断するのを看護師が補助するというスタイルではなく、医師との協働の下でトレーニングを受けた看護師が代理で死亡診断をするというスタイルにしないと対応できないのではないかと思われます。

今回のガイドラインに基いて行われる研修の募集も、全国訪問看護事業協会で始まっています。
今後も動きを見守っていきたいと思います。

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